庭園検討部会広報:2026年1月号 26/01/31

庭園検討部会
部会長 下村辰巳

(庭園検討部会からのお知らせ)

1.高木の剪定方法の改善について(提案)
前月号で現在の3年ごとに一律剪定(日照問題が理由)していることについて疑問を提示しました。もういちど要点を下に示しますが、改めてコストの関係から剪定条件を洗い直し新しい案を作ってみました。

  1. 高さを4階程度としてきたが、日照問題から樹高の根拠は導かれない。
  2. 南面以外の樹木の高さは日照問題からは説明できない。
  3. ケヤキとほぼ同じ性格を持つシラカシだけ違う方法を取る根拠は明らかではない。

2.来期の環境整備予算について
令和4年度からの第2次庭園整備は5年目を迎えます。来期の総会では以下の4案件をご提案予定です。

  1. 1号棟安全通路の建設と西側整備
  2. 13・14号棟西駐車場の土・芝侵入防止
  3. 13~16号棟 中央道まわりの整備
  4. 17号棟南庭の裸地対策

3.データの検証について
皆さん最近データを使いご案内することが多いことに気づいていますか。ケヤキについて、データの誤認があるのではないかとのご注意を頂きました。人工知能を使い始めましたが、充分注意して使っているつもりです。どう使っているかご案内します。

  1. 人口知能が手近に使えるようになりました。GeminiとCopilotを使っています。
  2. グリーンヒルの実情や歴史的事象とすり合わせて検証しています。
  3. 近藤園の社長に検証をお願いしています。

クスノキとケヤキを考える

6号棟のクスノキ
【重要】14号棟のクスノキ(左)、6号棟のケヤキ(右)

左は14号棟南側の庭園です。ここはかつて生垣があったところですが、整理したら、生垣とツツジの間が裸地となっていました。家庭の土が捨てられ盛り上がっています。また、樹木の切り株がかくれています。 13~16号棟にかけて生垣跡の整備を行い中央道からの外観を改善したいと考えています。 来期予算提案(3)の案件ですが詳しくは下記をお読みください。
もういちど6号棟のクスノキを取り上げます。 植える時は多分数千円、どなたかが気軽に植えたものと思われます。大きくなって根が張り通路を付け替える工事が必要になりました。樹木台帳にも登録され、3年に1度の剪定には5万円程度の費用が掛かっています。この木が倒れた場合、建屋側に倒れればお住まいの皆様に相当な被害を及ぼすこととなります。道に倒れれば人身被害が出る可能性もあります。何時かは伐採する必要がでますが、根の抜根まで考えると100万円近くの費用が掛かるかもしれません。

この物理的なリスクは主として6号棟の皆様が負っていますが、費用は現に掛かっている費用、将来必然的に掛かることが約束されている費用、リスクとして潜在化している補償費用、総ては1号棟~18号棟の皆様で均等に負担して頂くことになります。 それでも今、この木を切ることにはならないでしょう。相当茂って風に煽られ易い木ですが、根がしっかりしていて診断結果はAでもありました。6号棟の皆様だけではなく、5号棟のあるいは道行く方にとっても景観上の財産となっている面もあるからです。 たまたま、お1人の方が植えて本人も気づかない費用とリスクと思いがけない資産価値が生まれたケースです。クスノキは20m~30mにもなる木ですから、一般の庭園には向かない木です。それを無理して管理するのには相当な犠牲(コスト)が掛かります。入口の意志決定は容易ですが出口の意志決定は難しくなっている例です。

クスノキはこの1本の問題ですが、100本あったら皆様はどう思われるでしょうか。 実は樹木台帳と周年誌を遡って調べて見るとケヤキは130本程度あったと推定されます。(樹木診断した時は70本でしたから約半分は第1次庭園整備時に伐採しました) ケヤキとクスノキは落葉樹と常緑樹の差はありますが、樹高が20mから30m程度になるよく似た性格の樹木ですから、管理組合で持つには負担が重すぎる木です。 グリーンヒルは武蔵野の雑木林を写した庭が売りものでした。確かにケヤキ、コナラ、エゴノキ、クヌギ、ソロ、など武蔵野の樹木がありましたが、同時にトウネズミモチ、キョウチクトウ、と馴染まない木もありました。これらは成長力が強く速く緑を作る木ですから、ケヤキにはその役割も期待されていたのかもしれません。

周年誌を読むとケヤキの剪定が光和から管理組合が直接管理するようになった動機のひとつになっています。また、早期に15本伐採された記事も見られます。創建から15年経ち、ケヤキが15~20mになり、すでに緑は充分になり、むしろ芝の保全が問題になる時期となりました。歴史にIFはありませんが、この時ケヤキを整理して植え替える判断が出来ていればその後の負担、あるいは庭園づくりの景色は相当変わったはずです。創建20年程度で緑化を急ぐ時期は過ぎたと思うのですが。

樹木の生涯コストから考えた管理方法(提案)

作業環境 樹木の高さ コスト係数

(1)平地

3m1倍

(2)脚立

7m2倍

(3)高所作業台車

10m4倍

(4)レンタル台車

11m以上8倍

(階段を上るごとに費用は倍になっています。)

こう考えると、現在のグリーンヒルの剪定作業はシラカシが(2)のゾーン、3年ごとの高さを押さえる剪定は(3)のゾーンを選んでいることになります。 剪定の高さを4階程度(9m~11m)に押さえてきたのはケヤキが15~20mの樹高になっていたことを考えると、コストの観点からギリギリの高さを選んだとして理解できます。また、植樹したばかりのシラカシ(ケヤキに近い成長力を持った木です)を剪定して7m基準で維持してきたことは賢い選択であったことにもなります。

2.剪定をしないで済む樹木
剪定が必要な樹木は上記(1)(2)のゾーンで高さを抑えることが賢い選択になりますが、剪定が必要ない樹木であればその制限はなくなります。候補としてあげれば次の様な樹木です。 コナラ、カツラ、エゴノキ、ソロ、サクラ、ハナミズキ、ナツツバキ等 これらの木は植えて、もし何らかのさわり(電線や建屋との干渉や変形による木姿あるいは倒木の危険)がある時も剪定で逃げず植え替える選択をすれば、(3)(4)のゾーンの剪定は避けることができます。 これらの樹木については剪定しないので植え替えが基本になりますから、コストが余り掛からないうちに伐採する必要がでてきます。コストの境目は幹の太さ(直径)40cm高さ15mと言われます。(この範囲であれば概ね5~10万円で収まるようです)

3.上記条件から導かれる合理的な管理方法
(1)3m基準で剪定する樹木:北側4m(駐輪場より内側の距離)内の木                      高木でも景観的に中木として管理したい木 (2)7m基準で剪定する樹木:剪定を要する高木(現在ではシラカシ) (3)剪定せず放任する樹木:剪定はせず樹幹40cm高さ15m基準で伐採・植え替えを行う。成長が速いコナラやカツラなど採用すれば、おおよそ30年程度で植え替える。ソロは80年程度、ハナミズキやナツツバキは終生もつ可能性が高い。

南庭の樹木は15m(棟の高さ)まで許容されますので、3階以上の皆様が期待する高木の景観は改善されます。日照問題は3・4階程度まで昇りますが、1階段1本程度に制限し、落葉樹を選ぶような配慮が必要です。(これは現在でも必要な条件です)
1頁写真の詳細:13~16号棟東側の整備
このテーマは来期の予算の案件に上げていますが、今までご案内したことがありませんのでここで補足します。 13号棟~16号棟に掛けてトウネズミモチの生垣がありました。幹が伸びて生垣の体をなしていない状態でありましたので、令和5年に伐採・整理しました。(トウネズミモチはサザンカの2倍、ツバキの5倍の速さで大きくなる木です。幹が伸びて生垣として隙間ができたのは剪定が追い付かなかったからかもしれません)

生垣の内側にはツツジが植えられその間は裸地となっていました。14号棟の写真を見て頂くとコンモリと盛り土になり充分に切られていない切り株がありますが、このような場所は鉢の土が捨てられ、植樹がされ易い傾向にありますので、その名残が残っているのかもしれません。
中央道はグリーンヒルのメイン道路でありますので、その景観を改善するように注力してきました。1~7号棟側については通路側にサクラを中心に植樹をし、面するツツジまわりの芝の手入れも行ってきました。(1号棟西側は入間ガスの建屋は撤去されましたが、まだそのまわりの整備は終わっていません:テーマ(1)としてあげています)それに対応して13~16号棟の整備を進めたいと考えます。
具体的には13・14・15の北側は裸地となり雑然としています。樹木を整理して芝地にすることやサクラの植樹なども考えられます。14号棟と15号棟の南はツツジを整理して切り株を取り盛り土を解消して庭園の見通しを改善する方向かと思っています。16号棟の北側は大きな切り株があり芝ザクラと花壇がありますが、手入れが難しくなっていますので、切り株を整理して芝に代えます。 各棟にまたがりますのでまだハッキリ成案は得ていませんが、1~7号棟に対応した整備を行い中央道からの景観を改善すべく来年度のテーマとして取り上げました。 この間に切り株跡が7本ありますが、切株の処理も少しずつ始めたいと思います。

13-16号棟東側
【現況】中央道からの景観改善を目指すエリア